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ごはんを炊く

鍋でご飯を炊きましょう。早く炊けます。ご飯の時だけ「ゆでる」「煮る」ではなく、「炊く」といいます。


炊飯器がなくてもおいしくご飯は炊けます。いや、炊けるようになってください! コメの科学(内部リンク)

コメ1カップ(=200ml)でだいたい170gです。コメの2.2倍がめしの重さになるので、お茶碗2杯くらい?になるはず。「ご飯」は学術的にいうと「めし」です。

ちなみに、コメ1合=180ml=150gと言われることが多いのですが、コメの水分量や詰め方によって、140-160gまで変動します。1合は尺貫法の単位です。

加水量は、容積の1.2倍 重量の1.5倍。・・・ですけど、実際には厳密に決められていません。だからと言って「適当に水を入れる」ではご飯は炊けません。だから、先の分量を目安にして、自分の好みの食感になるよう、加える水の量を加減してください。新米は水分が多く保存状態でコメの水分は変動します

1)米を研ぐ:米を磨くという意味で、「とぐ」といいます。

 米は、専用の研ぎ器などを使って研ぐこともありますが、通常は、手を使って研ぎます。

洗う前のコメ

 (目的) 表面のヌカやごみなどを水で洗い流す。 これは家庭で精米した米です。市販の米より若干多くぬかがついているように思います。     ※無洗米は洗う必要がありません。

 (方法) 米の入ったボウル(なべ)に水を入れて、2-4回洗い、水のみを捨てる。この作業を数回繰り返す。水が透明になるまで洗わなくても、2-4回洗えば十分でしょう。

 下のなべの上澄みも濁っていますよね?

 

2)浸水させる:吸水させるとよりおいしく炊けます。

理想は30分以上ですが、実習時間の都合もあるし、そんなに長く待てないとすると、どの程度が許容範囲でしょうか?   コメの吸水は教科書をみてください。

吸水すると、米は白っぽくなり、ふくらんできます。  浸水させずに炊くと独特の食感になります。
30分後で少しコメが膨らんだことが下記の画像からわかります。1.5Lのなべに2合の米が入っています。

浸水0分
浸水30分
浸水0分 浸水30分

 

3)炊く:沸騰するまでの時間がガスだと短いから早く炊けます。

必ずふたをしてください。

①沸騰するまで「ふきこぼれ」に注意しながら強火(中火も可)で炊き

ふきこぼれたら、せっかく量って入れてある水が減ってかたいご飯になります!
そのためにも、なべのサイズとコメの量のバランスは重要です。

②沸騰したら中火にして10分くらいそのままにします。やはり「ふきこぼれ」に気をつけて。
③弱火で水がなくなるまで炊きます。ふたは途中でさっと開けてもかまわないので、米粒を取り出して固さを確認してください。

水がわき始めるところ     ふっとうちゅうごはん
さらに沸騰中ご飯     火を止める前のご飯

火をとめるのは、ガラスなべの壁にご飯粒が張り付き始めて水がなくなった右下の状態になった時です。動画で確認してください。

ガラス鍋を使ってハロゲンヒーターでご飯を炊いているところです。水がなくなる様子がよくわかります。2合ですが、20分ほどで炊けます。

 

ガラスなべで炊くと中の様子がよくわかります。ふたが重いので、ふきこぼれることも少ないようです。最近は、土鍋でご飯を炊く場合もあります。土鍋もふたが重くて保温性もよく、上手に炊けます。

ガラスなべはご飯が張り付きやすく、後でなべを洗うのが結構大変です。そういう時には重曹を使うととれやすくなります。なぜだと思いますか?

 

4)蒸らす。

炊いたらすぐに食べられる・・・まあ、食べられないわけではありませんが、食感も今一つであまりおいしくないと思います。5-10分蒸らします(そのままふたをして放置することを「蒸らす」といいます)。   これで水分が中まで均一にゆきわたっていつものおいしいご飯になります。

【ご飯がかたかったら?】
  お水かお酒を少しまぶして軽く火をつけ温めてみましょう。多少やわらかくなります。
  電子レンジに入れてもいいと思います。ふきこぼれるとかたくなりがち。

【ご飯が柔らかかったら?】
  それは水を量り間違えたか米を少なめに量りいれたか・・・。何にしても、どこかミスってます。
  原因を考えてください。柔らかくなったご飯は残念ながらかたくできません。
  冷めたら多少かたくなりますが・・・。

自動炊飯器は、この蒸らす作業が終わったら炊きあがりを知らせるブザーが鳴るようになっています。

盛り付ける時は、しゃもじを軽くぬらして(しゃもじにご飯粒がはり付くのを防ぐため。ぬらさなくても張り付かない工夫がしてあるしゃもじもあります。)、飯茶わんにおいしそうに盛り付けましょう。

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 白いご飯が炊けるようになったら、次は炊き込みご飯お寿司に挑戦!

 

5) 鍋の種類

ご飯を炊く「なべ」は、専用のものがあります。吹きこぼれをできるだけ抑えられるような重たい蓋があり、分厚いなべがおすすめです。

hagama 【羽釜】はがま
昔からご飯を炊く時に使われている釜で、ガスコンロでも使えるし、かまどでも使えます。
木製の蓋は1kg以上あるので、ちょっと扱いにくいかも。
bunkanabe 【文化なべ】
ガスコンロでご飯を炊く時の専用なべです。戦後にご飯炊き専用の画期的な鍋というので【文化なべ】と命名されたそうです。
garasunabe 【ガラスなべ】
材質が耐熱ガラスで、ご飯を炊く時に観察できます。特にご飯炊き専用というわけではないのですが、ご飯を炊くのに使われることも多いです。

和食のレストランでは、「釜飯」といって、1人用羽釜のような釜でご飯を炊き、炊きたてをだしてくれるところもあります。レストランによっては「土鍋」や「ご飯なべ」で炊いてくれるところもあるようですね。ご飯なべは土鍋の一種です。土鍋は保温性が高く、熱が均一に伝わるので、おいしいご飯が炊けると言われています。炊飯器は電気がないと使えませんが、なべで炊けるなら、熱源があればご飯は炊ける、ということになります。非常時には電気があるとも限らないですから、なべでご飯を炊く技術はリスク管理の一つ、とも言えるのかもしれません。

真空パックを買えばいいんじゃないの?と考えたあなた! 非常時には食べ物を買えるかどうかわからないものです。非常時でなくても、海外で真空パックのご飯を買う機会に巡りあえるかどうか・・・。そう面倒がらずに、炊いてみましょう。

ちなみに、玄米は同じようにたくとボソボソとしたものになります。圧力なべで炊くともちもちしたご飯になるようです。もち米は一晩汲水させてから蒸し器を使って蒸したり炊いたりします。最近の炊飯器では、「玄米モード」や「もち米(おこわ)モード」がある自動炊飯器もあるようです。なかには「カレーモード(カレールーを炊飯器で炊く)」や「ケーキモード」のようなご飯以外のモード(煮込み鍋のような扱い)を持つ炊飯器もでてきました。

 

手作りのよいところは、自分で好きな材料を使い、自分の好みの味付けで調理できることにあります。材料がよいのでおいしくできるし、栄養価も高いです。家族のなかに食事中の塩分控えめにしないといけない疾病(高血圧など)の人や食物アレルギーの人がいれば、彼らに配慮した食事は手作りでないとうまくできないものです。食事なんて外で済ませれば・・・とか、買えばいい・・・ばかりでは食費もばかになりません。

あなたなりの手作りの良さを見つけてください。

そして、和食の文化を継承してください。四季がはっきりしていて、海の幸も山の幸も豊かな国の食事文化は自分たちが和食を作れてこそ受け継がれるものです。

 <参考資料>

小学校家庭科の教科書、山崎清子他「新版 調理と理論」(同文書院)