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肉を選ぶ

調理に合わせてお肉も選んでみませんか。

料理によって、選ぶ肉の種類が変えてみませんか。牛肉が合う料理、豚肉があう料理、というのもあるし、例えば豚肉でも市販部位はいろいろあるので、それぞれの部位にあう料理があります。スーパーによっては、ラベルなどに「しゃぶしゃぶ用」とか「生姜焼き用」とか書いてある場合があります。「ひき肉」になると、どの部位かわかりにくいですね。

また、同じ牛肉の焼き肉でもロースやカルビ、ウルテ、モモ肉など、いろいろな部位があって、値段も味も違います。みなさんの好きな部位は、どれでしょうか。また、何故その部位が好きですか?

 

1) 豚肉編

 部位による違い・・・「ロース」「かた」「もも」「ひれ」「ばら(三枚肉)」など 
*ホルモンや豚足などは除く。

切り方による違い・・・「生姜焼き用」「とんかつ用」「ひとくちカツ用」「しゃぶしゃぶ用」「小間切れ」など 
*豚肉はブロックのまま売られている場合も多い。

豚の品種による違い・・・一般的には国産蓋(ヨークシャーなど)、国産黒豚(バークシャー)など。ニュージーランド産など、海外産の豚肉も市販されている。エサや育て方を工夫して「かごしま黒豚」のようにブランド化したりしている場合もある。
「SPF(Specific Pathogen Free)豚」は、特定病原(トキソプラズマやマイコプラズマ、豚赤痢、サルモネラなど)を持たない豚をさす。

 

部位 特徴 使い方(例)
かた 赤身に脂肪が粗く入る
味が良い。
ローストポーク(塊)
カツ、ポークソテー
ロース 背中の部分できめが細
かくて柔らかくうま味がある。
ポークソテー
生姜焼き
ばら おなかの部分で脂身が多い。
肋骨がついたものは「スペアリブ」
ベーコン
ラードをとる
炒め物(野菜炒め
焼きそばなど)
ヒレ 脂身が少なく特に柔らかい。
1頭で2本とれる貴重な部位
脂が少ないので煮込みすぎると
パサつく。
カツ、中華料理
もも 脂肪が少ない赤身 ハム、焼豚
炒め物

※部位は産地と合わせて食品表示に書いてあることが多い。ひき肉はいろいろな部位を集めてミンチにしたものが多い。



豚の脂の量を確認【実験】

生の状態

ばらは脂身が
多い。
 生肉(ばら、ロース) 上が「ばら」
下は「小間切」と書いてありましたが、
ロースか、もも肉でしょうか。ロース肉
と仮定します。

ばらは48.4g
ロースは51.7g ありました。

ロース
5分焼く(弱火)
ロース5分 ロースを5分焼きました。
溶出する脂は少ないです。

 ばら
5分焼く(弱火)
ばら5分 ばら肉を5分焼くと、右に脂がた
まっているのがわかるほど脂が
出ています。

じっくり焼くと意外に脂が出ますね。
 ばら
5分焼く(弱火)
脂を冷やして固めた 上のフライパンを冷やすとこの
通り。これがラード(豚脂)です。

ラードはチューブで市販されてい
ます。
焼けた
ばら肉
5分焼いたばら  5分焼いたばら肉。
豚脂が染み出てカリカリです。
冷めると白く脂が固まります。白くな
った豚脂は食べにくいので、お弁当
には向かないかも・・・。

48.4gが26.4gになったので、減少
率は45.5%です。
焼けた
ロース
5分焼いたロース 5分焼いたロース。豚脂が少なく、5分
は焼き過ぎた印象です。食べると肉の
うま味があっておいしいです。

51.7gが35.9gになったので、減少率
は30.6%です。
減少したものは、溶出した脂だけでなく
水分も減少しています。

 

ばら肉は多くの豚脂がでるので、その豚脂を活かして調理するとおいしく食べられます。

豚脂が多いことのメリット・・・安価でカロリーも高く、満腹感は得られやすい。
液体(豚脂)が多いため、温かいうちは食感も柔らかく、コクのあるおいしさがありますが、豚肉そのものの味は薄いかもしれません。また、冷めると豚脂が肉や調理のまわりに固まってきます。豚脂は常温で固体であり、口のなかの温度では溶けてくれませんから、温め直して食べるといいですね。焼きそばやお好み焼き、野菜いため、中華料理など、ばら肉は豚脂を活かした調理に用いられます。

ばらのかたまり肉は、茹でこぼして脂身から脂を抜き、脂身のところがゼラチン質だけになるように工夫して角煮などに煮付けます。おからで包み込んで蒸したり弱火でじっくり焼きつけたりする、という人もいるようです。

 

小間切れやひき肉は、特に部位が記載されていない場合もあります。部位が特定しにくいからですが、肉のうまみは十分あります。ひき肉を買う時には、ハンバーグのように肉のおいしさを堪能したい場合、豚脂が多いと加熱後に目減りしやすいかもしれません。脂っぽいのがイヤ、という場合も白い脂身が多いものは向きません。ひき肉を買わずに薄切りを買って自分で刻む人もいます。でも、餃子のように「ジューシーな」食感が好まれる場合は豚脂が多いのもアリかもしれませんね。脂身の多いひき肉は決して高くありません。こってりしたものが好き、という人も多いようです。作るものによって、ちょっと考えて選ぶことで出来上がりのおいしさは変わります。

脂身の少ないロースやもも肉、かた肉は、赤身の部分が多いので、肉の味や食感を堪能できる「ステーキ」や「焼き肉・しゃぶしゃぶ」「ポークチャップ」などが適しています。豚肉には寄生虫などがいる場合があり、生では食べられません。したがって、生焼けには注意してください。もちろん、高級料理の食材で、お好み焼きや焼きそばにロース肉は向かないということでは ありません。油脂と食感を足した「揚げ物」もおいしく食べられます。酢豚やカレーにするのもこの部位がおすすめです。カレーは同じ肉でも、鶏肉や牛肉も多く使われます。豚脂のこってりした風味がカレーに用いる香辛料と合いにくいのかもしれません。脂身が少ないと「こってり」感は少なくなります。

ひれ肉は、脂身がさらに少なく、さっぱりした味と柔らかさがおいしい部位です。脂身が少ないので、縮むことも少ないし、年配者やカロリーを気にする人にも向いています。一口カツやさっと焼いたり揚げたりしてソースをからめたような調理がおいしく、調理のしがいがある部位です。豚肉そのものの風味を堪能できますよ。