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酸性・アルカリ性~水溶液の性質~

理科で水溶液の性質を履修するのは、小6と中3です。ちょっと学習指導要領をみてみましょう。

小6 B物質とエネルギー  
(1)いろいろな水溶液を使い、その性質や金属を変化させる様子を調べ、水溶液の性質や働きについての考えをもつようにする。
  ア 水溶液には、酸性、アルカリ性及び中性のものがあること。
  イ 水溶液には、気体が溶けているものがあること。
  ウ 水溶液には、金属を変化させるものがあること。
中3 (6) 化学変化とイオン
イ  酸・アルカリとイオン
(ア) 酸・アルカリ

   酸とアルカリの性質を調べる実験を行い,酸とアルカリのそれぞれの特性
   が水素イオンと水酸化物イオンによることを知ること。

小6では、とりあえずpHの概念は出てこないので、まずは(?)リトマス紙を用いてリトマス紙を変化させることを学びます。いろんな水溶液があるのですね。

中3では、酸とアルカリの水溶液の特性を調べる実験を行います。ここでは万能試験紙やpHという言葉も出てきますし、イオンの概念を学ぶので、水素イオンや水酸化物イオンも出てきます。pH(ピーエッチ)が出てくるとその数字が何を意味するのかについても学ぶのですが、理論ばかりではわかりにくくなる?ので、身近なものの液性を調べることもやるといいかもしれません。身近なものを調べることで、理論が生活の諸現象に活きていることを実感できると思います。化学で難しいな、と思うのは、たとえばアボガドロ数であったり、水分子の形であったり。目にみえないレベルのものが目に見えないけれども正確に反応することなんですよね。

理科のテキストにはよく紫キャベツが出てきます。これは期間限定(11月以降3月ごろまでしか市場に生の紫キャベツが出回らない)ですが、きれいな色でやっていて楽しいですね。
【参考】科学教育センター 教材ページ 【水溶液の性質】

家庭科でしたら、掃除なんかも取りあげられます。重曹(炭酸水素ナトリウム・重炭酸ナトリウム)やクエン酸食酢は掃除する時の洗剤代わりに使えるのです。重曹タンサンともいうようです。いずれも天然物で水に溶けるし、環境に負荷をかけにくいので使いやすいです。意外に?よく汚れが落ちます。有毒ガスが発生することもあるので注意してください。なぜ有毒ガスが?それは理科的に考えてみて!

アルカリ性の汚れや水垢などを落とす酸性の汚れ・油汚れを落とす
クエン酸、食酢(4%酢酸液:食品表示に「酸度」があるので確認してください。) 重曹(研磨剤代わりとしても使えます)

 上記の「洗剤」を使う場合は、温水を活用したり食酢と重曹を混ぜたりする場合もあります。汚れの化学的性質を考えるのは、調理実習後の洗い物の時でも同じ。水洗いでよい食器と洗剤洗いが必要な食器を分けて洗うと洗剤使用量が減って良いと思います。


 

酸性やアルカリ性という水溶液の性質は、カッテージチーズ作りにも応用されています。
牛乳のたんぱく質であるカゼインはpH4.6で凝固する性質を持つので、牛乳にレモンや食酢などの酸を滴下して凝集させて、絞ることでフレッシュチーズを作るのです。
カッテージチーズって、チーズケーキを作る時などに使われるのですが、結構高価なチーズですから、大量に使う時や少しで良い時には、常備してある牛乳を使うと便利。市販品の塩分濃度が意外に高いと感じる人もいるかもしれません。
はちみつやジャムと一緒にクラッカーにはさむことも手作りならではの楽しみ。うまくできたらレシピサイトに投稿するのもいいかもしれませんね。誰かにみてもらって、作ってもらって、「おいしい!」っていうつくれぽを送ってもらえたら、それは何より励みになることでしょう。

加工食品例原理
カッテージチーズ 牛乳たんぱく質(カゼイン)をレモン汁などで固める。
絹ごし豆腐 大豆たんぱく質をグルコン酸で固める。グルコン酸はグルコノデルタラクトンを濃い豆乳に加えて加熱すると発生する。
こんにゃく こんにゃくマンナンを加熱して糊化し、それにアルカリ性の水酸化カルシウムを添加して固める。炭酸ナトリウムでも固まるが水酸化カルシウムより添加量は多い。炭酸水素ナトリウムはぬるま湯や水で溶解して用いるとかたまらない。これは熱いお湯を使うと固まる(注)。
牛乳豆腐 カゼインをレモン汁などで固める。豆乳もレモン汁で固められるが、味はレモン風味が残るので、嗜好が分かれるかもしれない。
プリン 牛乳を混ぜると、独特の食感になる。だし汁の場合は「卵豆腐」に。少し水分の添加量が違います。計算してみてください。

(注)NaHCO3→Na2CO3+CO2↑+H2O 炭酸水素ナトリウムの熱分解(アンモニアソーダ法