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食べ物表現

食べ物の言葉

 仏教が人々の生活に深く浸透している場合は、肉や酒などが禁止されていたため、それらを示す「隠語」がありました。

■ 泡般若(隠語)

 僧侶が肉食や飲酒を禁じられているためにできた言葉がいくつかあります。

  日本酒・・・般若湯     ビール・・・泡般若
  肉食がだめなので・・・イノシシ(ボタン)、牛肉(冬ボタン)、シカ肉(モミジ)、馬肉(サクラ)、鶏肉(カシワ)

 というように、大和言葉の植物名に変換したようです。 (浜田義一郎「江戸食べ物歳時記」、中公文庫、1977より)

 

■ 食べ合わせ(食い合わせ)

 一緒に食べると有害であると考えられている食物の組み合わせ。「スイカと天ぷら」「梅干しとウナギ」「カニと柿」などがあるそうです。昔からの言 い伝えなので、東洋医学に基づいている場合(たとえば両方とも体を冷やす食物の組み合わせ)と、よくわからない場合があります。スイカと天ぷらのように、 脂っぽいものとさっぱりして冷たいものを一緒に食べると「水」と「油脂」を一緒に摂っていることになり、消化するのに負担がかかる、というように、医学的にみても妥当と思える例もあります。

 それとは別に、食品のなかには、医薬品の作用を弱めるものがあるため、一緒に摂取しないように、と言われているものがあります。

 インターネットで検索するとたくさん出ています。

 

■ 調理用語

調理

 調理をする時だけに用いられる用語です。
 調理や食事を楽しくするため?にシャレにひっかけて献立名をつけたり、故事や状況を上手に表現している ことがわかります。多くのお店がひしめく江戸で、少しでも自分の店の商品(料理)を多く売ろうとすれば、味もさることながら、ネーミングの工夫が必要だっ たのかもしれません。

料理を教えるにも書物さえ満足にない状態ですから、言葉に工夫があるとわかりやすいものです。

 

  生活に根付く食文化の一つとして、いろいろ調べてみてください。

 

 1) 献立に出てくる特殊な用語:シャレや昔から言われている表現が多い

      「きつねうどん」(油揚げがキツネの好物ゆえ、油揚げをキツネという)
      「たぬきうどん」(天ぷらのタネ抜き、つまり天かす入りのうどん。関西ではあまりみかけなかった)
       「南蛮づけ」(揚げてから漬けるエスカベージュやマリネのようなもの。南蛮貿易時に日本に広まった)
      「温泉卵」(卵黄が固まり、卵白が柔らかい状態の卵。温泉の湯で簡単に作れることから)
      「きんぴら」(ゴボウが固くて甘辛いのを坂田金時の子で怪力剛勇の武士、金平にみたてた)
        参考資料:スーパー大辞林より

 2) 調理用語:

      あく(ゴボウやホウレンソウなどの野菜や肉類を調理する際に出る苦みや渋み)
      あら熱をとる(鍋を火からおろしてすぐの熱をしばらくおいて冷ますこと。完全に冷まさずに、30-50℃くらいにする)
      すが立つ(茶碗蒸しや卵豆腐、プリンなどを作る時、火を通しすぎたり火加減が強すぎるために生地に細かい泡のような
             穴があくこと)
      ささがき(ゴボウやニンジンなど棒状の材料をまわしながら鉛筆を削るように薄く削ぐ切り方。笹の葉のように削るから)
      ゆでこぼす(材料をゆでた後にゆで汁を捨てること)
      ゆがく(野菜などのあくをぬくために熱湯にしばらく浸すこと)
      もどす(乾物類を水やぬるま湯につけて柔らかくすること。冷凍食品を解凍すること
        参考資料:2010オールガイド五訂増補食品成分表(実教出版、2010)より