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言葉の定義

タンパク質とたんぱく質、脂肪と脂質って、違うもの?同じもの?

1:タンパク質とたんぱく質

 タンパク質とは、栄養素としてのタンパク質です。生体(動植物などを問わない)から分離/抽出/同定されたものをタンパク質と呼んでいます。

 たんぱく質は、食品に含まれる栄養成分として食品成分表に記載されているものです。正確には「粗タンパク質」をさします。この場合、核酸などいわゆるケールダール法で抽出し得る成分も含まれています。

 

2:脂質と脂肪

 脂質は、中性脂肪やりん脂質、ステロイド、ろう、脂溶性ビタミン、ガラクトリピドなどを含めた広い意味での脂質です。水には溶けず、有機溶媒に溶ける有機化合物はすべて脂質に入ります。

 脂肪は、脂肪酸とグリセリンのエステルです。脂肪酸とグリセリンのエステルである物質とは、食品でいうと大部分が中性脂肪ですから、栄養学的に言えば脂質も脂肪も似たようなもの、と言ってもおかしくはありません。しかしながら、一般的に考えると脂質の方が広義になります。

 

3:炭水化物と糖質

 炭水化物とは、文字通り「炭(=カーボン、炭素)」と「水(=H2O、酸素と水素)」から構成される物質をさします。単糖類(グルコースなど)、少糖類(ショ糖など)、多糖類(でんぷんなど)をはじめいろいろあるのですが、脂質のように明確な特徴(水に溶けないなど)がありません。食品成分表では、粗タンパク質と粗脂肪、水分、灰分を合わせて引いたのこりを「差し引きによる炭水化物」としてもとめています。

 炭水化物から食物繊維を差し引いたものが糖質です。食物繊維はヒトでは消化できない、もしくは消化しにくいセルロース・リグニン・ペクチンなどをさしています。消化できないからといってヒトの生体に不要というわけではなく、消化器系各器官の調子を整えたり腸内にある不要物を排泄する支援をしたりなどの作用が明らかなっていて、生体にとって必要な成分のひとつです。消化できないがゆえに「熱量(=カロリー)」はほとんどゼロで、満腹感も得られることから「ダイエット」(減量)にも使われることが多い成分です。

 


 

■ 肉や魚に糖質はあるんだっけ・・?

 肉に糖質はほとんどありません。ソーセージや缶詰などの加工食品は加工の過程でいろいろ添加されることがあるので、糖質が含まれる場合もありますが、肉そのものは「筋肉」ですもんね。糖質はエネルギー源としてのグリコーゲンが含まれているのですが、死後硬直→熟成の過程においてグリコーゲンは解糖系を経て乳酸になります。この乳酸は肉のpHを下げ腐敗を防ぐ働きをしているのです。魚介類も同じような理由で糖質はありません。炭水化物もほとんどありませんが、差し引きすると若干出てくる場合もあります。

 貝類は、比較的炭水化物が多くて、なかでも牡蠣は100g中4.7gあります。グリコーゲンが大半です。4.7gの炭水化物、というと、組成は違いますが、生のトマト100g(中1個くらい)と同じくらいの炭水化物量になります。