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食品表示法の施行

4月1日から新しい食品表示法が施行されます。これまで食品衛生法とJAS法、健康増進法という3つの法律が食品表示に関与していたのですが、これら3つの法律が関与するということは、農林水産省と厚生労働省が表示に関与するということですから制度が複雑になります。そこで一元化して消費者庁で管理することになったわけです。食品表示法は上記3つの法律のうち、食品表示関連58本の表示基準を統合しています。一つの省令等で規定できる表示基準は少ないので、結局、この機会にあれもこれも・・・になると58本くらいになったのかもしれません。【消費者庁関連ページ】

すぐに切り替わるということではなくて、加工食品と添加物は5年間、生鮮食品は1年6か月の間、以前の精度に基づく表示を認めるそうです。大量に印刷された包装資材のロスを防ぐためではないかと思われますが、機能性表示に関しては猶予期間がありません。ただ、これはこれまで表示がなかったわけですし、申請して表示が認められるまで最短でも60日かかるので、早々と登場することはないと思います。

具体的な変更は以下の3点です。
(1) 食物アレルギー表記について
食物アレルギー表示が個別表記になり、一括表示する場合はすべてをまとめて書くことになりました。また、特定原材料を含むことが明らかな特定加工食品(パン・マヨネーズなど)には、これまでアレルギー表示がありませんでしたが、今回の改正で「特定加工食品」という食品の扱いが廃止されました。マヨネーズだと卵(卵黄)が使われていることは明白なので記載せずとも分かっているはず・・・というふうには考えないで、全部書くことにしよう、というわけです。今やマヨネーズもいろいろありますからね。いや、それより、マヨネーズを卵と食酢と植物油で作ることを知らない人がいることを懸念しての措置なのかもしれません。

(2) 加工食品の栄養成分表示の義務化
加工食品のうち、容器包装に入れられたものに関しては「熱量(カロリー)」「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」「ナトリウム」 の5項目が表示されるようになります。ナトリウムは「ナトリウム」表記ではなく「食塩相当量」での表記になります。ナトリウム(mg)表記の場合は、それに2.54(NaClの分子量/Naの原子量)をかけてg(グラム)にするので1000でわる・・・といいのですが、計算できる人は少ないです。それだけならまだしも食塩は高血圧症の人にとって「配慮すべき最重要項目」になりますから、食塩相当量が分かる方がいいわけですね。炭水化物は、「糖質+食物繊維」でした。
もっとも、酒類や小規模事業者が販売するもの、短期間で原材料が変更されるもの、表示可能面積が小さいもの、栄養源として認めにくいもの、などは栄養成分の表示が省略できます。あ、ちなみに酒のたぐいは、栄養表示がないからといってフリーで飲んで良いということではありませんので念のため。

(3) 新たな機能性表示制度の創設
これは全く新しい制度です。どんな食品に機能性表示が認められるのか、4月1日に申請しても、実際に表示に表記できるのは6月1日以降ですから、よく分かっていません。ただ、これまでの経緯をみた限りでは、規格基準型のトクホ成分や、従来のトクホ成分など、何らかの形で保健機能成分として認められている成分は認可も容易なのかもしれません。また、この機能性表示は生鮮食品にもつけられるというふうに決まっています。これについては、審議会の「例」として温州みかんのβ―クリプトキサンチンが挙げられていたのですが、そのように実際に「例」などとして使われると、機能性表示もしやすそうだなあ、という印象があります。しかしながら、個体差も大きいですから、どうなることやら。また、この制度が創設されたことによる保健機能食品への影響も気になるところです。上記の消費者庁関連ページには機能性表示食品のパンフレットもありますので、参考にしてください。機能性表示食品は、保健機能食品の一種になるようです。

(4)その他
その他としては、栄養機能食品に添加される栄養成分としてビタミンKやカリウムが加えられたことや、添加物表示、事業者表示についてなどが挙げられます。消費者庁のページに本文が掲載されていますから、ご一読ください。本文よりQ&Aの方がはるかに分厚くなっているようです。それだけ加工食品や生鮮食品の種類が多い、ということですね。

まだまだ、これからパンフレットや教材の配布、説明会などの開催が行われるものと思います。どう動いていくのかとても興味深いです。

画像は情報処理センター前の満開の・・・桃かな。この樹はいつも早くに満開になります。濃いピンクがきれいな樹です。