保健機能食品など

野菜一般的な食品は「農林物資」を指します。それらは季節によって出盛り期のものがあったり、成分含有量が品種や栽培・飼育方法などで変わったりします。「食べておいしい」「食べて満足する」ものです。

これとは別に、普段の食生活で不足しがちな栄養素を補ったり、生活習慣病に有用な成分を多く含むように加工したりして販売している食品もあります。それが保健機能食品と呼ばれるものです。

食品の機能は、昔から何らかの形で活用されています。
「風邪に生姜」「夏に辛いカレー」「眠気覚ましにコーヒーや緑茶を飲む」などです。
「部活動の時に「レモンのはちみつ漬け」を食べる」とか、「ジョギングの後にスポーツドリンクを飲む」のは、栄養補給の目的ですから、ちょっと違いますよね。栄養素ではない(摂取量が不足すると欠乏症がでるわけではない)けれど、身体に有用な働きをする成分が食品にはたくさんあり、それらを「機能性成分」と呼んでいます。
コーヒーのカフェインやトウガラシのカプサイシンは身体に吸収されて効果を発揮しますが、食物繊維のように身体に吸収されにくくても健康の維持増進に貢献する成分があることに留意してください。

特定保健用食品とは】
血圧上昇を抑制するとか、お腹の調子をととのえるなど、特定の保健用途目的で摂取するものに対し、その摂取により当該保健の目的が期待できるという表示を(消費者庁長官によって)許可されたもの。特定の保健用途も決められています。毎年申請があり、今では1000以上の食品が認可されています。

食品ですから安全です。表示されている効果に関しては個人差もあるので自分で判断するのが一番です。少し割高になっているものが多く、第一号は資生堂のファインライス(低アレルゲン米)でした。その後、花王の健康エコナクッキングオイル」のように、発ガン性が見いだされたために失効申請を出したものもありました。

<特定保健用食品に表示できる保健の用途(例)>

表示内容の概要 実際の表示例 機能性成分(例)
整腸・便通改善 お腹の調子をととのえます。 各種乳酸菌、食物繊維など
ミネラルの吸収支援 貧血気味の人に適しています。 CPP、ヘム鉄など
コレステロール関連 コレステロールが高めの方に適しています。 大豆たんぱく質、キトサンなど
血圧関連 血圧が高めの方に適しています。 ラクトトリペプチド、杜仲葉配糖体など
歯・歯茎関連 骨を丈夫で健康にします。 パラチノース、エリスリトールなど
血糖値 糖の吸収を穏やかにします。 難消化性デキストリンなど
疾病リスク低減 この食品はカルシウムを豊富に含みます。日ごろの運動と適切な量のカルシウムを含む健康的な食事は若い女性が健全な骨の健康を維持し、歳を取ってからの骨粗しょう症になるリスクを低減するかもしれません。 カルシウム
複合要因(ミネラルと整腸コレステロールと脂肪など) お腹の調子を良好に保つとともにカルシウムの吸収を促進します。 フラクトオリゴ糖など

注:表はあくまで参考例でこれがすべてではありません。詳細は、消費者庁の当該ページ公益財団法人日本健康・栄養協会の当該ページを参考にしてください。

トクホには、従来型の「特定保健用食品」のほかに、「条件付き特定保健用食品」「規格基準型特定保健用食品」「疾病リスクの低減に関する表示ができる特定保健用食品」があります。少しずつ違うんですよ。

【栄養機能食品】とは
栄養機能食品は、食生活において特定の栄養成分の補給(ビタミン、ミネラル)を目的として摂取する者に対して、消費者庁(長官)が定める規格基準にしたがい特定の栄養成分の機能表示をする食品です。
(栄養機能食品の対象となる栄養成分) ※H27.4からn-3脂肪酸、ビタミンK、カリウムが追加

ミネラル ビタミン
亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、葉酸

トクホと違って栄養成分を補給する食品ですから、こっちは確実に身体に良さそう。ただ、肥満のように、摂取エネルギー量と消費エネルギー量のバランスが悪かったために起きる疾病を改善するのに有効かどうか、と言われると、適切な運動と食事の方がもっと疾病改善に有用な気がします。

規格基準型ですから、規格の通り添加・表示すれば申請は不要です。
例えば、カルシウムなら、210mg以上600㎎までを添加し、「カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素です」と記載します。しかしながら、それだけではなく、「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」と表示し、特定保健用食品と異なり、個別審査を受けていないことも明記し、さらに保存方法や摂取方法について、カルシウム(添加した栄養成分)の機能や摂取するうえでの注意事項にも触れ・・とたくさん記載すべき事項があります。消費者庁のページなどで確認してみてください。また、スーパーなどで「栄養機能食品」と表示された食品を見つけたら、表示を確認してみましょう。

4月1日施行の新しい食品表示法では「n-3系脂肪酸」と「ビタミンK」「カリウム」が成分として追加されています。n-3系脂肪酸はCOOH基の炭素Cから数えて3つ目に二重結合がある脂肪酸です。DHAIPAのように魚油に含まれる高度不飽和脂肪酸などがn-3系脂肪酸になります。(他には、n-6系、n-9系がある。リノール酸はn-6系、オレイン酸はn-9系)脂肪酸ですから、過剰摂取は要注意ですね。
ビタミンKやカリウムはどんな食品に多いか知ってます?ビタミンKは、腸内細菌が合成する場合と食品から摂取する場合があります。食品では納豆に多いビタミンです。カリウムと両方・・・と思えば緑黄色野菜の積極的な摂取が推奨されます。

食品表示法では、その他に生鮮食品についても栄養機能食品の表示を認可しました。これまでは鶏卵だけだったようです。あと、基準値の対象年齢と基準熱量を表示することや、保存方法の明記、特定の対象者(妊婦、疾病に罹患している者など)に対する配慮の表示、食品の単位を1日あたりの摂取目安量とすることが盛り込まれています。

【その他】
保健機能食品ではありませんが、健康に特化した食品には、「病者用食品」「妊産婦・授乳婦用粉乳」「乳児用調製粉乳」「嚥下困難者用食品」があります。マークは共通で1種類。病者用食品というのは、低タンパク質食品や、アレルゲン除去食品などです。

桜最近では「スマイルケア食」という新しい介護食品のカテゴリーも農林水産省から提案されました。

スマイルケア食というのは、ユニバーサルフードとも似ているようです。介護食は市販のものも上手に活用しましょう、ということかな。ユニバーサルデザインフードは、日本介護協会が決めているもので、「食べやすさ」に配慮した食品です。ちょっと柔らかめのご飯や魚を煮付けた後に食べやすく加工したものなどですね。

ただし、手作りしなくていいですよ、という意味ではありません。自分の食事を考えてみた場合、基本は手作りだけれど、昼食などならカップ麺やお弁当、外食の時もあるかもしれませんよね。要介護者も同じように考えて対応すべきと思います。